【書評:『いよいよローカルの時代〜ヘレナさんの「幸せの経済学」』】 「ほんとうのことを知りさえすればいい」ーヘレナ・ノーバーグ=ホッジ(きくちゆみさんのブログより)


掲載元:きくちゆみのブログとポッドキャスト
http://kikuchiyumi.blogspot.com/2009/07/blog-post_13.html

「ほんとうのことを知りさえすればいい」ーヘレナ・ノーバーグ=ホッジ

辻信一さんから届いた『いよいよローカルの時代』(大月書店)を読み終えました。すっごいいいです、この本。辻さん、ありがとう!みなさんも辻さんの講演会や「懐かしい未来」のイベント、あるいは国立の「カフェスロー」などでゲットして読んでみてくださいね。(リンク先のアマゾンからも買えます)

共著者のヘレナ・ノーバーグ=ホッジさんは2007年の東京平和映画祭でもゲストとして招いたことがあって、我が家に滞在してくれたこともある女性。彼女が推進しているローカルフードを「自給自足」という形で実践している我が家の暮らしぶりをとても気に入ってくれました。彼女がきてくれたときに書いたブログはこれ。

http://kikuchiyumi.blogspot.com/search?q=ヘレナ・ノーバーグ

辻さんとヘレナさんのこ対談形式の本なのですが、彼女の言葉にはっとすることが沢山ありましたので、紹介しておきます。

今日のブログのタイトルは、まさに私もそのとおり!と思ったので、引用しました。

今もアフガニスタンイラクで人が殺され続けている「対テロ戦争」が始まったきっかけとなった8年前の911事件を、私が今でも追いかけているのは、一日も早く政府公式説とメディア(と御用学者と御用評論家)が流布した嘘に気づき、ほんとうのことを知ってほしいからです。ほんとうのことを知るだけで、ほとんどの問題は解決に向かいます。

問題は、ほんとうのことは(権力のある人や巨大企業などに)都合が悪いので、なかなか大新聞やテレビでは取り上げられないし、ニュースになりにくいということ。だから、私はこうして毎日ブログを書いたり、講演したり、みんなに「一人一人がメディアなろう」と言い続けているわけです。

私の周りでも、全く文章なんか書いたことがないという人がどんどんブログを立ち上げていて、嬉しい限り。口コミも立派な、そして時にもっとも効果的なメディアです。

そういう意味でも、超満席で笑顔と喜びに溢れた昨日のWhat I Can Doのイベントは最高でした。あんな雰囲気で今年の9月11日は田中優さんと一緒にロフトプラスワントークライブをやりますので、今回いらした方はぜひお友達を連れてきてくださいね(新宿ロフトのイベントは、早めにチケットを買ってくださいね。「売切れごめん」になる可能性があります!)

ヘレナさんの言葉を155ページから引用します:
「システムは多くの人の無知の上に成り立っている。しかし絶望することはない。だってそれは、逆に言えばほんとうのことを知りさえすればいいということでもあるんだから」

原子力発電や六ヶ所村再処理工場のほんとうのことを日本中の人が知ったら、すぐにみんな自然エネルギーを選ぶと思う。どっちにしろ、100年後を考えたら自然エネルギーしか選択肢はないんだから、今から自然エネルギーにシフトしたほうがいいに決まっている。

私たちの貯金が戦争に使われていることをみんなが知ったら、すぐに、ろうきんや地元の信用金庫や信用組合に貯金を預け変えたり、NPOバンクを作ろうとするでしょう。

911事件の本当のことを知ったら、対テロ戦争がインチキだってバレて、すぐに戦争は終焉に向かうと思う。これが起きなくてはいけないのはアメリカとイギリスと日本。日本のお金で戦争しているから)

そして、環境問題も貧困問題も世界の戦争や地域紛争もローカルフード、ローカルエネルギー、ローカル建築、ローカルファイナンス(銀行、地域通貨も含む)で解決に向かう、というヘレナさんの意見に私も同感です。大きな問題の解決法は意外と身近なところにあって、私たち一人一人にもできることがたくさんあります。

希望をもって、行動開始!この夏、私は「脱石油暮らし(トランジションライフ)」をテーマにした体と地球の両方に良い本を牧野裕子さんと一緒にハワイでローフード(農業と料理)三昧しながら書き上げるつもり。